季刊 個人金融 2023年冬号
発行年月 2023年2月
特集
DXによる社会生活への影響と新しい課題
世界レベルでのデジタル化の加速により、我々は社会生活において、利便性の向上、コストの削減などの大きな恩恵の享受が期待できるようになりました。
一方で、例えば、個人情報、とりわけビッグデータと人工知能などの利活用に関するルールの整備、高齢者等社会的弱者の各種デジタルサービスへのアクセシビリティ、若年層の投資を巡るトラブルの増加、行政サービスのデジタル化の遅れなど新たな社会的課題も生じています。
今号では、社会生活の中にDXが浸透していくに従い新たに生じてきた諸課題について、あらゆる人々がデジタル技術のもたらす恩恵を受けることを可能とするため、その解決の方向性や方策を分析・考察しました。
目次
特集
個人信用スコアとその規範 慶應義塾大学法学部教授 大屋 雄裕 |
AIによる差別と公平性 ―金融分野を題材に 九州大学法学研究院准教授 成原 慧 |
DX社会における郵便局・ゆうちょの事業戦略と今後の課題 東京成徳大学経営学部教授 武井 孝介 |
社会的不利を経験する人々の金融ケイパビリティ 愛知県立大学教育福祉学部准教授 野田 博也 |
金融DXと高齢者対応 フューチャー株式会社取締役 グループCSO・デジタル通貨フォーラム座長 山岡 浩巳 |
ICTによる若年層のリスク性資産購入と金融リテラシー ㈱第一生命経済研究所 総合調査部政策調査グループ 課長補佐 鄭 美沙 |
行政DXにおける都市自治体の対応 東京都立大学法学部教授 大杉 覚 |
マイナンバーカードの普及に向けた促進策 新潟大学経済科学部准教授 小川 顕正 |
調査・研究
Flexibility Stigmaは日本で起こっているか? 神戸大学大学院経済学研究科研究員 佐々木 昇一 |
書評
伊藤 修 著 『バブル後の金融危機対応 全軌跡1990~2005』 椙山女学園大学現代マネジメント学部教授 植林 茂 |
川島 典子 編著 『人口減少社会の地域経営政策』 同志社大学社会学部教授 永田 祐 |