季刊 個人金融 2023年夏号
発行年月 2023年8月
特集
壮年期の経済的不安 -老後資金、教育資金、住宅取得、親の介護など-
我が国において急速に進む少子高齢化という環境の下、年金給付水準の引下げ、介護費用、社会保障費の現役世代への負担増など、若年期から資産継承期に至る各ライフステージにおいて、家計は様々な特有の経済的な不安やリスクにさらされ、それらに対処するため、適切な金融行動が求められています。
子供のいない世帯や未婚者の増加といったライフスタイルの多様化も見られる中、2023年夏号では、就職氷河期世代や団塊ジュニア世代を含む現役世代が、老後資金、教育、住宅、親の介護などについて、多くの不安にさらされている現状を把握するとともに、不安・不満の要因や国・自治体、民間支援団体などによる支援について分析し、今後取るべき対応策について考察します。
目次
特集
慶應義塾大学経済研究所ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター長 |
現役世代の老後生活費への不安感の要因分析 早稲田大学大商学学術院教授 大塚 忠義 |
家計における教育費負担の動向と公的支援 前・東京学芸大学 田中 敬文 |
現役世代の住宅取得の現状 名古屋学院大学経済学部教授 上山 仁恵 |
「介護の担い手」からみた2024年介護保険改正の課題 ~「介護の社会化」の実現に向けて~ 大阪経済大学経済学部教授 森 詩恵 |
介護の実態と求められる介護者支援 東洋大学福祉社会デザイン学部社会福祉学科准教授 |
膨張する社会保障費と給付の不確実性-世代間公平の観点も視野に― 法政大学経済学部教授 小黒 一正 |
支援活動フロントライン
LGBTのお金と老後に向き合って 特定非営利活動法人パープル・ハンズ理事事務局長 永易 至文 |
ゆうちょ財団トピックス
「第5回家計と貯蓄に関する調査」結果の概要-「貯蓄から投資へ」の現状と金融リテラシーの向上― 一般財団法人ゆうちょ財団貯蓄経済研究部総括研究員 細谷 正人 |
書評
上田 貴子 著 『貧困と格差のミクロ・データ分析 貧困のリスク要因、犯罪、新型コロナの影響』 阪南大学経済学部教授 村上 雅俊 |
山本勲・石井加代子・樋口美雄編『コロナ禍と家計のレジリエンス格差』 九州大学大学院経済学研究院教授 浦川 邦夫 |
お問い合わせ先
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