季刊 個人金融 2017年春号
発行年月 2017年5月
特集 貯蓄から投資への現状と課題
2017年3月17日に日本銀行が発表した2016年末の「資金循環統計」によれば、家計の金融資産残高は1,800兆円と過去最高を更新するとともに、現金・預金も937兆円と過去最高を更新しました。
1990年代末以降からの「貯蓄から投資へ」のスローガンの下、様々な改革が打ち出されてきましたが、我が国家計の金融資産構成はほとんど変わっていません。
そこで、本号では我が国家計の金融資産選択行動について分析し、諸外国の投資信託の動向と我が国の投資信託の現状と課題について様々な観点から考察するとともに、「貯蓄から投資へ」の政策課題や展望などについて考察しました。
目次
特集
我が国家計の金融資産選択行動の特徴 中村学園大学 流通科学部 准教授 吉川 卓也 |
近年の家計のリスク資産保有動向 (株)野村資本市場研究所 主任研究員 宮本 佐知子 |
投資信託の現状と課題 FosterForum 良質な金融商品を育てる会 事務局長 永沢 裕美子 |
家計の投資信託保有と税制 東洋大学 経済学部 教授 大野 裕之 |
諸外国の投資信託の販売動向と我が国への示唆 (公財)日本証券経済研究所 特任リサーチ・フェロー 杉田 浩治 |
米国証券営業における受託者責任議論の動向と我が国への示唆 明治大学 国際日本学部 特任准教授 沼田 優子 |
家計のポートフォリオ選択からみた貯蓄から投資への課題 一橋大学 経済研究所 教授 祝迫 得夫 |
高度成長期以降の環境変容を踏まえた家計資産の活用戦略 滋賀大学 経済学部 教授 楠田 浩二 |
家計資産構成のフレームワーク 千葉商科大学 人間社会学部 教授 伊藤 宏一 |
調査・研究
少子高齢社会におけるライフコースの変化と住宅取得行動の変化 桃山学院大学 社会学部 准教授 村上 あかね |
金融資産を全く保有しない家計の状況 広島大学名誉教授 松浦 克己 |
患者・利用者の視点からみた地域におけるヘルスケアの質について 埼玉学園大学大学院 経営学研究科 ヘルスケアサービス・マネジメント 教授 一戸 真子 |
ニュース解説
給付型奨学金制度の創設 一般財団法人ゆうちょ財団 貯蓄経済研究部長 織田 善則
経済金融の動き&ゆうちょの動き
ゆうちょ情報
- 平成29年3月期 日本郵政グループ 第3四半期決算の概要(資料)
- 平成29年3月期 ゆうちょ銀行 第3四半期財務・業績の概況(資料)
書評
塚本 一郎・金子 郁容 編著「ソーシャルインパクト・ボンドとは何か
-ファイナンスによる社会イノベーションの可能性」
京都産業大学 経営学部 教授 大室 悦賀
岩本 康志・鈴木 亘・両角 良子・湯田 道生 著「健康政策の経済分析
-レセプトデータによる評価と提言 」
信州大学 経法学部 准教授 増原 宏明
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