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貸金市場・銀行カードローン市場の動向と課題

 

      日本大学 経済学部 教授

鶴田 大輔

要旨



2000年代初めにかけて、貸金業者による消費者向け無担保貸出が増えたものの、総量規制の導入、上限金利規制の強化といった法改正や過払い金問題により、2000年代後半以降、急速に貸金市場が縮小した。一方、金融機関は総量規制の対象外であり、近年の日銀の異例の金融緩和政策や既存貸出先の資金需要の低迷により、近年、カードローンを中心とした消費者向け貸出を増加させている。この増加の背景には貸金業者による金融機関の消費者向け貸出に対する信用保証の増加がある。また、消費者向け貸出を増加させている銀行として、預貸率が低い銀行、自己資本比率・業務純益が高い銀行、新しい業態の銀行があげられる。住宅ローンと消費者向け貸出の関係は正の相関関係にあり、リテール部門に力を入れている銀行ほど、カードローンを伸ばしている傾向にある。